最後の賭け、香港へ駆け込んだ男性
ある南方出身の男性は、国境の鉄条網を登って香港へ逃げ込むことに成功しました
文化大革命で故郷の村は大混乱になり、作物を植えることができず
村の人たちは皆で香港へ逃げることに決めました
しかし、食料が乏しかった当時のこと、何日か進むうちに手持ちの食べ物は尽きてしまいます
※注 当時は計画経済に加え、食糧難で切符がなければ食べ物は買えなかった
中国の国境警備隊は守りを固めていて、国境近くの彼らは何日もチャンスをうかがいますが、まったくスキがありません
ついに、どちらかを選ぶときが来ました
密航をあきらめて村へ引き返すか、賭けに出て、解放軍の目を盗んで高さ2メートルの鉄条網を乗り越えるか
相談の結果、決死の覚悟で香港へ逃げることにしました
明け方、彼らは鉄条網の近くまで移動しました
しかし、解放軍の兵士に見つかってしまいました
離れたところでは1人の兵士が銃をかまえています
止まれ!止まらないと撃つぞ!
こういってこちらへ向かってきました
彼はいま、こう振り返ります
どこからあんな力がわいたのかわかりませんでした
服を過ぎすてて、鉄条網の上に上りました、2メートルのてっぺんまで登って、あとは落ちるに任せました
兵士たちは走ってやってきましたが、彼は既に香港に入ってしまっていたため、逃げおおせることができました
しかし仲間2人は登れなかったために捕まり、連れていかれました
後に聞いたところでは、1か月の学習をさせられましたが
それでも数年後、ついに2人も香港へ脱出してこられたということです